日時:2022年7月27日(水)9:30~17:00
開催場所:すわっチャオ 会議室
主催:筑波大学大学院 修士課程3年 福村佳美
気候変動が大きな課題となる中、スウェーデンの学生、グレタ・トゥンベリさんが各国政府に対し、気候変動対策の強化を訴えていますが、いまだ対策が進んでいません。これは、気候変動の影響が地理的・社会的条件によって異なり明確に捉えがたいことから、どこか「他人ごと」と捉えられることが多いためです。よって、気候変動の課題はそれぞれの地域の視点からとらえる必要があります。
気候変動は、私たちの文化とその継承に大きな影響を与えています。思想家の和辻哲郎は「気候は風土を造り、風土は文化を育む」としました。諏訪の気候は御神渡りの文化を育ててきましたが、近年の地球温暖化により明けの海が続いており、藤原咲平先生によって科学的な役割を与えられた御渡帖は、今や世界の気候変動学者の注目を集めています。しかし、この伝統文化の継承に対する気候変動の影響や地域の気候変動対策のあり方についての探求は十分に行われてきませんでした。
そこで、本討論会では、御神渡りの継承から気候変動を考えることで、気候変動対 策が「自分ごと」となるかを検証することを目的に、次世代を担う高校生と、気候の変化を体感し文化を継承してきたシニア世代とが討論を通じて、気候変動時代の御神渡りの継承から、持続可能な地域社会のあり方を考えることを目指します。
気候変動について異世代のグループワークを通して、自分事として捉え始めるきっかけになったのではないでしょうか。