日時:2022年3月24日(木)6:30~20:30
行先:筑波宇宙センター(つくば市)、国立科学博物館(上野)
諏訪の子どもたちにもさまざまな博物館や研究所を見学し、見聞を広げる機会を得て欲しい。コロナ渦において、国立の施設は人数制限を設けつつも開館するなかで、諏訪の子どもたちは県外、諏訪6市町村からも出ることをはばかられ、その機会は狭められてきた3年間でした。
全国的に“withコロナ”の暮らし・活動が顕著になるなか、昨年夏に催行予定であったこの「学びのツアー」は東京、茨城、長野の「まん延防止等重点措置」終了を待ってこの度実現することができました。コロナ禍での催行でもありますので、実施にあたっては学校、PTA、医師、保健所などの専門家の方々のご意見、アドバイスを得て実施しました。また、参加者全員にPCR検査・抗原検査をお願いして全員陰性確認のもとで出発しました。このように子どもたちや周囲の健康の安全安心に留意しながら、学校の修学旅行とはできるだけ重ならず、子どもの学びのモチベーションに繋がる場所を選び、計17名の子どもたち(小学3年生から中学1年生)に引率者3名(うち1名保健師)で諏訪市を朝6時半に出発しました。
筑波宇宙センターに到着し、敷地内に展示されたロケットがバス車内から見えた瞬間に車内ではいっせいに歓声が上がりました。3時間に及ぶ長距離のバス乗車の疲れも吹き飛ぶ子どもたちの気持ちの高揚を感じました。
筆記用具やカメラを携えながら、「スペースドーム」内を各自興味の惹かれるまま自由に見学し、クイズに挑戦したり、衛星の実寸モデルや仕組みに感嘆したり、専門家の解説に積極的に質問する姿がありました。
東京・上野の国立科学博物館では限られた時間の中で見学するエリアを絞り、エリアごとに各自自由に回る中で、恐竜への知識が深い子が解説をしてくれたり、好きな生物や化石について話をしてくれました。化石や模型を見つめる視線も、話す顔も意欲に満ちていて、博物館を出て、バスに乗るまでの短い時間の間にも、「楽しかった!」「とても勉強になった!」とつぶやく姿がとても印象的でした。
バスの中から国会議事堂・皇居・東京タワー・国立オリンピック競技場など日本の政治・経済・文化の中心である東京という街を垣間見ることもでき、そのたびに歓声があがっていました。
コロナ感染予防に最大限の留意をしながらで“コロナ前のように”、とはいかなくとも学校も異なる同世代の子たちと、親元を離れて県外へ出かけたこと、宇宙や博物館の内容が面白かったこと、お土産を自分の力で考えて買うのが楽しかったこと、知りたかったことが体感できたこと、興味が湧いた・深まったことなどどれをとっても、ツアーに参加した子どもたちの未来の何かにつながればいいと思います。そして子どもたちの活動にいまだ制限のある中で、今回のツアーを催行できたことに意義を感じずにはいられません。